HOPE
師走の東京って、どんな感じなんだろうかと不安に思いながら、新宿は「Galley Place M」で開催中の
伊藤公一写真展”HOPE”に行ってきましたよっと。

[ SIGMA dp0 Quattro ]
仲間内ではいつも写真が(カラー作品なのに)”黒い”といつもイジられてますが、それは敬意の裏返しというか、
真似なんかできない素晴らしい感性の持ち主と分かっている上での畏敬の念でもありつつ、それを見事に
裏切る愛すべきキャラクターと言っても過言ではないユーモアセンスや物腰への愛情だと思っています。
ちなみに、本人と今年の初めに会うまでは、「現世で遭遇したいちばんヤバいヤツ」の5本の指に入ってました。
今では彼の大ファンです(半分くらいは本当

[ SIGMA dp0 Quattro ]
そんな彼の初の写真展、これはぜひ肉眼でその独特の色調を観てください。
おれはギャラリーの奥の鴬張りの床の角の窓際の作品がいちばん好きでした(番号忘れた

[ SIGMA dp0 Quattro ]
この面の作品群も好きだったなあ。
固定概念のような要素は捨てて鑑賞したかったので、順路は敢えて無視しました。
立って歩いて、観て。また戻って椅子に座って。また立って観て。
もちろん、同じような写真を撮ろうとだなんてこれっぽっちも思いません。おれはおれだから。
でも、おれの場合が物事をハッキリとさせることに終始しているなあ。
もとより、写真とは”真を写す”ことがすべてなのか?
ピントや解像度、構図、いろんな要素が写真にはあるけれど、伊藤公一さんの作品にはその中に
揺るがない意図がありながらも、観た人に想像をさせてくれる余地を残している、そんなふうに感じました。
”紙芝居”とも表現されていたのは、そういうことなのかとも思いました。
観る人ごとに紡ぐ物語がある。
おれは心の中で自分の子供たちに即興で読み聞かせている想像していました。
―牛さんはたくさんいたけれど、死んで土に還りました―(ざっくりし過ぎ)

[ SIGMA dp0 Quattro ]
まるで”この手を撮れ”とでも言いたげな表情でポージングしながらおれを見るから、つい撮っちゃった一枚。
(コップの中身はお茶です)

[ SIGMA dp0 Quattro ]
この椅子もけっこう場所移動していましたけど、おれが来たときの初期位置はここでした。
美術館なんかだと学芸員の人がつまらなそうな顔して見張りする感じの位置ですよね。

[ SONY DSC-RX100M2 ]
展示用のガラスの反射が強くて、正直ちょっと観にくいなと思っていたのはご本人も同じだったようで、
観覧者の目の前でおもろに額を下ろしてガラスを外し始める・・・。
この試行錯誤は良いですね。
個展を開催することが目的ではなく、自分の作品の意図を伝えるために個展を開催したのだから。

[ SONY DSC-RX100M2 ]
ガラスを外した状態の牛(右の作品)を観てすごく納得できたというか、紙の質感がとても良くて、
作品の印象がスッと頭に入って来るのが分かりました。しかし、皮肉にもプリントした用紙がたわんで
しまって余計に見辛くなってしまったので、結局また元に戻したのでした。
そういう経緯がありながらも、現在開催中です。
体力的にしんどい時期だったけど、観に来て良かった。それから、あなたに会えて良かった。

[ SONY DSC-RX100M2 ]
で、記念の芳名帳を見たら(いつものやつを)描けと囁くのよ、私のゴーストが・・・。

[ SONY DSC-RX100M2 ]
これもまた”いつものやつ”ですが、今回は本物の東京駅開業100周年Suicaに斎賀先生直々に
サイカサインを描いていただきました(笑

[ SONY DSC-RX100M2 ]
19時24分の新幹線で帰るため、17時でギャラリーを後にしました。
これからまだやるべきことがあるのでね。
つづく
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