ZUltra Soul
知人から 「故障したタブレットがあるんだが処分に困っている。もしくはオマエなら直せるんじゃね?」(意訳)という相談を受けて、Z Ultra という Xperia タブレット (画面サイズが5.5インチ以上7インチ未満なのでファブレットともいうらしい)を譲ってもらいました。

型番はSGP412JP/B。このシリーズのラインアップにおいてはなんの変哲もないただの Wi-Fi モデルではありますが、過去に愛好者が周囲に何人もいたのを思い出し、ああこれなら人気が出ちゃうよねというくらいに絶妙なサイズに1920 x 1080の高解像度。職場の部下の人にもこの話をしたら、モバイル通信対応かつ限定カラーのパープルを持っていたらしい(!)・・・ちなみに彼のは内部に水が入り込んで本当に壊れてしまった模様(白目

それにしても、つい先月のゴールデンウィーク前に中古販売のイオシスで掘り出し物が見つかったという情報があったばかりで、現在はもう完売しているとは思いますが、手持ちの iPad mini 2 や Nexus 7 (2013) をことごとく子供たちに奪われていた自分としてはたとえOSは古くても何かしらのタブレット端末が欲しいと思っていたところだったんですよね。気に入っていた Sony Tablet P はいつの間にか壊れて動かなくなってしまったという状況だったので、これはきっと何かの運命でしょう(ぉ

さて、今回譲ってもらった SGP412JP/B の故障内容は、このモデルにありがちなバッテリーの劣化による膨張ですた。とりあえず交換しちゃえばなんとかなるだろう、ダメならちょっとだけ経験値が増えたと思えばいいというくらいの低めのテンションで挑んでみましたが、過去にバッテリー交換をした方のブログを見て予習していたおかげで難なく交換は完了、フタを閉じる前にUSBケーブルをつないでみたところ、充電ランプが点灯したので小さめにガッツポーズしてしまいました。
交換用に買ったバッテリーは、Sato Commerce さんの互換バッテリー。ほかにもいろんなブランドからこの LIS1520ERPC 互換バッテリーが販売されていますが、数日で充電しなくなったとかのトラブルがあったりとかなかなか迷うところはありました。その中でも交換後のトラブル報告が少なめだったのでこちらを選択。
何よりいちばんの難所であるだろう、外装パネルはバッテリーの膨張で浮いていたのではがすのが楽だったという。

交換に使用したツールはもともと Nintendo Switch のコントローラーの補修部品のセットに入っていたものを流用。特に樹脂製のヘラはこの手の作業には必須ですよね。いや~持ってて良かった。

外装パネルは本体に両面テープで固定されていて、今回パネルを引きはがしたときに一部がヨレてしまったのでこちらも交換。モバイルショップ nn-Bay さんから購入しました。交換したのは背面パネル用だけだったので、液晶側が余っちゃったのはご愛敬。

さて、こうして動かなかったものをまた動かすことができたとなると、次もまた何かしてみたくなるんですよね・・・。たぶん液晶のフレキが逝ったソニタブPをなんとかしてみたくもあり、このまま思い出とともに生きていたくもあり。そんな感じです。
スポンサーサイト
21:9
SIGMA は酷だ。
これまで世界最小最軽量のフルサイズミラーレス機 fp にしかなかったカラーモード ”Teal & Orange” を、ファームウェアのアップデートを適用することによって、旧モデルである sd ・dp シリーズにも対応させるというのだ。同時に写真現像ソフトの SIGMA Photo PRo も 6.7.3 (ショートからレフトに中継して一塁に送球かよ)にアップデートさせることで、過去に撮った写真の中から選りすぐって Teal & Orange に現像することができ、あたかも自宅にいながら fp 気分を味わえるのというのだ。
実際に自分も武漢ウイルス流行前に撮った写真のいくつかを現像しなおし、SNS上 で公開もしてきた。しかし、SIGMA は酷だ。こんな出オチみたいなカラーモード、それそのものが存在しなかったころに撮った写真に当てはめたところで 「Teal & Orange」 風にしかならない、そのことに気づいているユーザーは世の中に何人いるのだろうか。
物足りなさを抱えたまま部屋の窓から青空を見上げ、マスクを外したままベランダに出て春風の心地よさを感じながら、鉄仮面を外した南野陽子のあの台詞を思い出すのだった。

というわけで、”今”を切り取りたくていても立ってもいられなくなって、 『海の駅蜃気楼』 へ来てしまいました。2月末以来ですかね。あれからありとあらゆる公共施設と食事のできるお店が休業中で、蜃気楼目当てに人はある程度集まってはいるものの、混み合う様子もなく漫然と近づいてくる最後の日を静かに待っているかのようでした。

観光地にはハーレーダビドソンが集まりがち。そしてそれを無条件で撮りがち。

そうそう、今回はアスペクト比もシネマ風に 21:9 にしてみました。3:2 だと凡庸な画になりがちでも、アスペクト比を変えただけでなんとなく攻めた感じに見えなくもなくなるので非常に便利です。”写真は引き算” という言葉をふと思い出す。

しかし、アスペクト比 21:9 は同時に足し算の様相を呈すのである。サンマ漁船の背景に剣岳を入れながら再認識をした次第。

ふいに子供が飛行機雲を教えてくれた。カリッカリの描写にバリバリのピントがすべてではない。

蜃気楼が出るにはまだ気温も低く、このままあと数時間もここで待っているわけにもいかなくて、帰りに魚津水族館に行ってきた。当然ながら休館中だが、前庭の水槽とペンギンプールだけは外から見ることが可能なのだ。これで子供もちょっとは気晴らしができるだろう。

古い消火器と濡れたコンクリートを撮りがち。

前回来たときにはまだマスクなんて頭の片隅にもなかったのにな。

水に濡れた水槽の描写がヤバい(語彙力)。

まっすぐ家には帰りたくなくて、ちょっと寄り道しながら海岸沿いを走った。

富山市民でも知っている人はあまりいないお店もやっぱり休業中。いつか行こうと思っていたのに、こんなことになるのならもっと早くに来るべきだったといつも思う。ここだけじゃなく、再開したならよろこんで訪れたい場所がたくさんあるんだ。

それでも、再開できるところと休んだまま廃業というところがきっと出て来るだろう。武漢ウイルスは時間を止めたばかりか、静かな終わりが始まることを決定的にした。人の移動がなくなることは経済にとっては死を意味するのだとあらためて気づく。それもおそろしい速さで迫ってくるのだ。

斃れたまま立ち上がれなくなったものをあといくつ見届ければ赦されるのだろうか。