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田尻池に行ってきた 令和3年度版②


”激山” という言葉がある。どうやら撮り鉄用語が発端のようだが、雲一つない青空の下に広がる壮大な山々を差す意味で、おれを含む( 富山県在住の一般の人や写真愛好家の人が使うケースが増えてきたように思う。

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これは昨年の3月の夕方に撮影したものだが、この日は朝からずっと立山連峰が見えっぱなしで、こんなことって年に一度もあったかどうかさえ分からないほどに珍しいことだったのだ。観光ポスターなんかでいくらでも目にする風景かもしれないが、実際に本物を肉眼で見られる機会というのは実はそうそうないのが事実だったりする。


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そんな激山を久しぶりに目にすることができた。まあ、激山指数からするとランクD くらいだろうなぐらいの天候だったが、年明けからずいぶん雪に悩まされてきたし、その雪もこの一週間のあいだに少しずつ融けてゆき生活にほぼ支障のない程度にまで道路も掘り出されて、ちょっと山を登るくらいはできそうだったので、呉羽山の展望台まで来てしまった。

ふと思ったんだけれど、案外この展望台にたどり着くのは初見殺しかもしれない。いちばん分かりやすいルートでも案内看板があるわけでもなし、おれは地元民だからいいけれど観光客には実は冷たいのだよ、富山県は。なにしろ、雨晴海岸へと向かう鉄道も一時間に一本しか走らないし、おわら風の盆の舞台となる八尾方面への鉄道も、基本2両編成のディーゼルカーだ。シーズン中には増便されるがそれだってたかが知れている。




そんなことを考えながら、うっかり安養坊側へ下りてしまい、うろ覚えの方向感覚に頼って県道44号線を探り当て、西へ向かうことにした。この道も、つい先々週あたりまでは十何時間も車の中で過ごさなければならないほど雪がひどかったんだよなあ。おれはそこまで酷い目には遭わなかったけれど、休日に好きなことをしたりあえて何もしないをすることを選べるというのは、ふだんの日常生活が担保されているからこそなのだと思った。


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というわけで、田尻池アゲイン。月末にはまた一週間以上雪が降るらしいし、激山だなんて言ってられない日が来ちゃうんだもんな。


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そんな季節にわざわざ越冬しに来るなんて、と思ったら彼らってばもっと寒さの厳しいシベリアから来てるんですってね。


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英名の ”Pin Tail” ってよく言ったもんだ。


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「はいはい、ちょっと通りますよ」

オオバンも警戒心が強いので、こちらの姿を見るとそそくさと離れていってしまう。


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最近はこの羽繕いをしている姿を撮るのにハマっている。なんか一生懸命だしさ。


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そのおかげで得られるこの撥水効果! すげえな羽繕い。


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意外だな、と思ったのはキンクロハジロも他のカモ同様に陸上で羽繕いをするんだよね。いつも水面に浮かびながらという姿しか見ていなかったので、これはちょっと驚いた。でも、ふつうにカモ類の仲間なので当たり前っちゃ当たり前なのだが。


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そして、オオハクチョウもまた羽繕いをするのである。この日、撮影に訪れたタイミングとほぼ同じ時間帯に舞い降りて来たのを、ずっとしゃがんでオナガガモ撮ってたから気づくのが遅れた。できることなら、舞い降りる瞬間を写真におさめることができたらいいなと思った。ちなみにこのオオハクチョウは羽繕いが苦手らしく、ずっとアホ毛が直らないままだった。


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ぶくぶくぶくぶく。。。。。


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そんなオオハクチョウにガンくれながら警戒音・・・というか嘴を鳴らすオオバンさん。やっぱりでかくて邪魔なんでしょうか。



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そんな感じの田尻池でした。


おしまい。


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田尻池に行ってきた 令和3年度版①


白鳥の飛来地として有名ないつものため池に来てみました。天候も落ち着き、道路の雪もだいぶ融けてきたので、今のうちに陽の光を浴びてリフレッシュしようと思って。

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”白鳥の飛来地”というわりに、近年は明け方や夕方など個人的には来づらい時間帯に来ることが多くなったハクチョウも、この日は正午近くに見ることができて良かったです。まあ、もともとハクチョウ目当てでここに通っているわけではないし、ハクチョウに会いたければもっといい場所だって知っているくらいなんですが、それでも美しくて大きな鳥というのは間近で見るとドキドキしますよね。

おれが”ハクチョウを見るのにもっといい場所”に敢えて足を運ばないのは、そこはただの田んぼでハクチョウ以外の水鳥の観察がほぼできないからです。


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こうしてキンクロハジロの雄がまるでふつうの鴨のように羽に顔を埋めて休んでいる様子(でも警戒は怠らない)をたぶん初めて見たりとか、


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オオハクチョウでさえもリラックスしはじめる様子をつぶさに眺めたりできるのは、やっぱりそこに水があるからだと思うのです。


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オナガガモかわいいよ、オナガガモ。

こうして鴨の写真を撮ったりしていると、少なからず 「食べるの?」 って訊かれたりしますが、おれにとっての鴨は偉大なる神が創造したもうた神聖な存在なので獲って食う対象にはなってはいませんぜ。その種類の豊富さや生態を観察するだけでお腹いっぱいでございます。


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このつぶらな瞳。


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脚の表皮を見るにつけニンゲンの肌の角質を彷彿とさせるし、内骨格を持った地球上の生物に共通する特徴を感じれば感じるほど、鴨―鳥類は美しいのである。それを十把一絡げにして食い物扱いするなんてどんだけハラペコなんやねん。十羽も唐揚げにしたら本当にお腹いっぱいになりそうだけど。


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われながらいちばん気に入った一枚。PCの壁紙にしようかと思ったけど、案外不向きだった。


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不意に訪れたランチタイム(パンを持ったおじさんおばさんたちが現れてにわかに騒がしくなる)は、彼らにとっては良いことなのかいつも悩むのだが、シャッターチャンスでもあるし、こうして労せず間近でオオハクチョウが撮れるし、本当に悩む。そもそも人工のため池に鳥目当てに来ているだけでお前もなって感じなのでしょうか。


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さておき、ともかくここは観察できる鳥の種類が多くて何時間でも過ごせちゃうからマジヤバい。ちなみにはこれはキンクロハジロの雌っす。雄との違いを見比べるだけでもワクワクするんです。←


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やや警戒心が強めのホシハジロの雄。赤い眼が特徴です。


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ホシハジロの雌。雄同様になかなか近寄って来ないので撮るのは運次第だけど、この日はラッキーだったよね。


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ついでにオナガガモの雌―かと思うでしょう、でもこれは繁殖羽前のエクリプス期の雄という判別何度の高いやつ。見分け方は嘴の色ね。そもそもオナガガモにとっては日本という地域は越冬地なので、彼らはこれから春に向けて換羽する前なのかそれとも繁殖羽から換わったあとなのかはよく分からないです。


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オナガガモ(雌)とオオバン。オオバンもなかなか警戒心が強くて、思ったように撮り残せないことのほうが多いけど、この特徴的な脚を観察できたりとか楽しみは多い。あと、カラスもそうだけど、黒い鳥は本当は真っ黒じゃないんだぜ。


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この日は陽射しが暖かかったせいか、オナガガモさんも羽のメンテナンスに忙しそうでした。


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水面で羽ばたいては羽繕いをしたり、一個体だけではなかったので水しぶきがこちらまで飛んできたりとか、なかなか楽しかったです。


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もはや首の構造がどうなっているのか分からなくなってしまいましたが、こうして羽に脂をこすりつけることによって撥水加工のできあがりです。


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水辺で暮らす鳥というのは、観察していてとても面白いと思います。ニンゲンの観察に飽きてきたなと思ったら、ぜひ近所のため池とかに行ってみると気分のリフレッシュができてオススメです。


西町大喜 二口店


冬休みを絶賛満喫中の次男を連れて、富山ブラックの ”元祖” として名高い 『西町大喜』 ・・・の二口(ふたくち)店に行ってきました。大喜といえば、北へ700メートルほど行った先に 『大喜 根塚店』 も有名ですが、ここ 『西町大喜 二口店』 は典型的な富山ブラックで、マイルドな大喜 根塚店(創業者から直に手ほどきを受けてのれん分けをした直系)とは対極にある、

ただただ真っ黒でしょっぱ辛いスープが堪能できるお店でございます。



店内はこんな感じの雰囲気でっす。ランチタイムをやや外した時間帯に訪れたので、先客が二人いた程度でした。




『西町大喜』 の系列は、創業者の高橋是康氏が亡くなったあと、その屋号とラーメンのレシピを 「有限会社プライムワン」という地元のレストラン経営企業(カプリチョーザというイタリアンレストランも展開)が買い取り、チェーン展開と”富山ブラック”という名称を世に広めたのでした。なので、ただただ真っ黒でしょっぱ辛いスープの醤油ラーメンも、この 『西町大喜』 が元祖ということになります。




二日酔いだったので、「中華そば(並)」とライスのセット(1,000円)を選択。入口近くで食券を買うシステムでした。ほほう、噂にたがわずまっくろくろすけなスープやないかえ。しかし、これまで 『炭火焼肉 こころ』 や、『翔龍』 でさんざん富山ブラックを味わってきたので、この程度では驚きませんぜ。




麺は中太のやつでした。うーん、おれは中太ちぢれ麺が好きなんだよなあ。味はとにかく”普通の”富山ブラックラーメンそのものでした。コンビニで売ってたインスタントのやつと良く似てるといえば伝わるかな。胡椒が効いててとにかくしょっぱ辛い。麺を味わうというよりも、ライスのおかずとして食べるような味付けのような気がします。あと、チャーシューがやたら多くて胸やけしそうでした。




そんなたべものを8歳児にも食わせるという暴挙(ぉ あとで感想を聞いたら、すっごく喉が渇いたと言っていました。




基本的にベロがバカなほうなのですが、ことラーメンに関してはちょっとうるさいおれとしては、『西町大喜』 はアリよりのナシって感じかな。この程度なら 『翔龍』 のほうが食べがいがあるし、二口まで来ていたのなら直系の根塚店のほうが子供にも良かったのかもしれないと思いました。話のタネにとか県外から来た人への思い出作りには向いていると思います。


米騒動の発祥の地へ行ってきた話


ちょいと野暮用で魚津方面へ行くことになったので、ついでにと歴史的な遺跡を訪ねてみました。

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2021年1月に封切られる井上真央主演、本木克英監督の映画 『米騒動』 の舞台となった場所といえばピンと来るでしょう。


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そう、そのまんまですけど 「米騒動発祥の地」 でございます。そういえば3年くらい前にも通りがかりに立ち寄ったっけな。


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事件から100年経った現在は、私有地ということもあって内部の見学はできません。なんとか交渉して内部の撮影を・・・と思っても、カメラが sd Quattro だと手も足も出ないので始めから計画にありませんでした(ぉ


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そうそう、よく他県とかへ行ったときもたまに漢数字の名称の銀行を見かけるのですが、この 「十二銀行」 というのは明治年代の国法にのっとって設立された銀行の 「12番目の銀行] という意味で、1943年に高岡銀行・中越銀行・富山銀行と合併し、現在は北陸銀行となっています。ちなみに富山第一銀行は出自が異なり、当初無尽会社(今回調べてみて初めて知った)としてスタートし、相互銀行(1989年の相互銀行法廃止に伴い普通銀行=第二地方銀行へ転換)を経て現在に至ります。


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大正七年(1918年)ですかぁ・・・。現実では第一次世界大戦の終わりごろ、創作ではあの ”鬼滅の刃” がちょうど大正年代という時代設定で、鬼滅ファンの方の考察によれば”無限列車編” が1916年の11月19日ごろという話らしいので、おおっ煉獄さんが車内で 「うまい!うまい!」 と連呼しながら食ってた弁当のお米はまさか富山から・・・と無理やりこじつけようとしたけれど、失敗した感じというか、そもそも米騒動自体が 「せっかく育てたお米を自分たちに売らずに北海道へ移出するのをやめろ、足元見て高値で売ろうとするな」って訴えが騒動の始まりだったわけで、鬼滅の刃のストーリーとはひとカスリもしなかったというね。


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というわけで、本来の 「米騒動」 につきましては看板に書いてあるとおりですが、ここ富山の米”騒動”を、ただ ”Riots” と少々物騒な言葉に訳すには語弊があって、上に書いたとおり騒動の発祥地である魚津のケースでは断続的に米商店へ窮状を訴えに集まり、その荷積みを行っていたここ十二銀行の倉庫前にて人数が四十数名と増えたために警察官によって解散させられただけのことでした。その四十数名といわれる婦人たちは、当時の働き手の多くである男性が一日で一升ものお米を消費するほどに働いていたため、シベリア派兵のための移出で自分たちの手元に来るべきのお米の価格が高騰されてはとてもかなわなかったと思います。

そんな騒動が同時期には富山市水橋地域にも発生、そののち全国に拡がって時の内閣が倒れる遠因となるのでした。聞いた話によると和歌山県では騒ぎを扇動した二人が死刑に処されたということで、その時代の混乱ぶりが窺えます。


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倉庫近くの公園には、米騒動を記念したモニュメントが設置されています。


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たぶん、倉庫の見学ができないのでここで我慢しろってことだと思います(ぉ


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その足で、魚津駅前のショッピングセンター・サンプラザ内にある 「超B型なお店 CANDY」 さんに寄り道しました。以前から気になっていたデザインのTシャツの販売が始まったということで、せっかく魚津まで来たのならと思って。ふだん着る服にはほとんどこだわらない&興味がないおれとしては、このお店との出会いは奇跡ですね~。類まれなるユーモアセンスと、幅広い販路の開拓。でも、おれは買うなら本拠地のこのお店でと決めています。


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お目当てはこれ、新デザインの STAR UOZU Tシャツ。しかも、今回のはまさかの ”米騒動” バージョン!(笑。SNSでこのTシャツの発売を知ったときは腹抱えて笑ったわ。ちなみに、冬なのにTシャツを選んだのはトレーナーだと寝巻にしてしまいそうになる、パーカーも同様という理由で、Tシャツならちょっとした重ね着にも使えると思ったからです。

あと、本拠地に足を運んで買うのは、名物店長の大久保さんに直接会うためでもありました。ふだん、人に会うごとに自分を疲弊させてしまう性分なのですが、こうして会って話をするだけで疲労が回復するという相手がいるというのも正直おかしな話ではあるものの、良い人と会えるのは本当に大切なことだと思いましたし、誰かにとっての自分もそうなれたらと願っています。


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自宅に帰ってから、あらためて眺めてみます。・・・ああ、”立山ブロック”Tシャツ買うの忘れてた(白目


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同じく富山出身の TABI TABI さんデザインによる温かみのあるイラストのその下には、出た!”THE RICE RIOTS OF 1918” (笑。大久保店長の話では、本当は米騒動から百年目にあたる2018年に発売したいと企画していたものの、イメージ通りのイラストを描ける人が見つからなかったとのことでしたが、今年になって TABI TABI さんという方と知り合うことで発売することができたそう。


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初回特典は、地元魚津で米農家を営んでおられる窪田光男さんが大切に育てたオーガニック米、”光男の米”(二合)でございます。うちの長男の高校時代の同級生で、成人した今もいっしょにネットでマイクラやってる子んちの父ちゃんだったことを後で知って震えた・・・。

世の中せまくて面白いって話と、Go To なんちゃらなんかしなくても、地元の歴史を掘り下げるだけでもけっこう楽しいよねって話でした。


カモと和解せよ


一年ぶりに田尻池に来ました。

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こうして毎年同じ時期に同じ場所へ行きたくなるというのは不思議なものですね。もともとはハクチョウの飛来に胸躍らせて写真を撮りに来たのが最初でしたが、今ではハクチョウなんかはどうでもよく、オナガガモをただ眺めるだけで癒されています。


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この日の天候は晴れでしたが、立山連峰はごらんのとおりやや雲がかかった感じで、午後には隠れてしまいました。


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ここのカモたちは人慣れしていて、よほど大きな動作をしないかぎりは離れていきません。なので、適度な距離を保てる SIGMA の 50-100mm F1.8 DC HSM Art が実はちょうどよかったりするのです。フンに気をつけながら腰を下ろし、ゆっくりとした動作でカメラを構えれば逃げられることもありません。鏡筒の長さが変わらないインナーズームというところも重要な要素です。F1.8 というスペックも、ほぼ動かないカモには無関係のように思えますが、冬は日中でも薄暗い富山の気候では ISO感度を100で維持するために明るいレンズは必須だったりします。

べつにカモの撮影のためにこのレンズを買ったわけではないですが、撮影のための完璧なロジックができあがってしまったので、今ではこのレンズ意外に考えられなくなりました。


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今回の撮影では、瞳をとくに意識してピント合わせをしていきました。彼らの目にはおれみたいな人間はどんなふうに映っているのでしょうか。聞いてみたいようなみたくないような。


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雄の頭部の色は、完全なこげ茶ではなくやや緑がかった部分があるのが特徴です。この色合いを写真に残すのが難しくて、数年にわたってチャンスをうかがっていたのを思い出しました。


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ボリボリボリボリ・・・


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ずっと雌かと思って写真を撮って、いざ家に帰って確認をしているとそれは実は雄だったということも、よくあります。嘴の両サイドに白い模様があれば雄なので、この写真のオナガガモの場合は繁殖羽へ換わる途中のエクリプスということになります。


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”エクリプス”って言葉の響きもまたミステリアスでかっこいいじゃないですか。


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ボリボリボリボリ・・・


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このおまんじゅうみたいな体形がいいですねえ。


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これから少し天気の悪い日の続く予報が出ていますが、その日そのときなりにその姿を眺めるのは悪くありません。だって、いつでも彼らはそこにいてくれるから。




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