バルクマンの曲がり角


ブラッド・ピット渾身の戦争映画 『Fury』を劇場で観ながら、”街道上でたった一輌で多くの敵兵と対峙し、
戦線を食い止める” というシナリオが、どっかで聞いたことがあったような気がしていたのですが、
あとで調べてみたら、史実にちゃんと残ってました。
ただし、米国陸軍戦車シャーマンの武勇伝ではなく、ドイツ第三帝国の武装親衛隊の駆るパンタ―A型
の残したエピソード。

1944年7月27日、424号車の戦車長だったエルンスト・バルクマンは、「バルクマンの曲がり角」と名付けられた
この戦闘で、シャーマン戦車を9輌撃破し、1輌を中破させ撤退に追い込んでいます。
その後、連合軍が制圧中のクータンセの町でおよそ3日間戦い続けたのち、424号車を爆破処分して離脱、
生還して騎士鉄十字章受章を授与されています。

1945年に捕虜となり、2年後に解放されたあとは故郷に帰り、消防署の署長を務めるなどし、
2009年6月27日に亡くなりました。・・・って、悪名高いSSに所属しながら天寿を全うするまで生きてた
なんて、ある意味すごいなあ。


また、1941年のリトアニアにおいて、ドイツ軍の支援部隊を食い止めるために街道上の分岐点に
居座り、2日間に渡って進撃を阻止するも乗員全員が戦死したというソ連のKV-2のエピソードも、
『Fury』 で描かれた主人公たちの姿と重なる部分がありますね。
こういう話って、ヒロイズムとして受け入れやすいからなんでしょうか、
映画では、街道上に仕掛けられた地雷によって転輪とボギーが破損し、修理を試みるも間に合わず、
覚悟を決めて砲台として300人もの武装親衛隊を、たった5人で迎え撃つ姿が描かれました。

ラストシーンが、ある種の虚脱感に満ちていて、あの幕切れでよかったと思いますよ。
戦争にヒーローは要らないから。



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