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Unforgiven

ジャンル映画俳優・製作者として一時代を築いてきたイーストウッドが、”西部劇”を総括した作品。
『夕陽のガンマン』や『続・夕陽のガンマン」』を観たならば、いつかこれも観ないとと思いながら、
ここ20年来のイーストウッド作品を見るにつけ、なんか重たそうな話なのでちょっと避けてましたが、
娯楽作品ばかり観るのにちょっと飽きてきたので、たまには重厚なドラマも観たいと思って視聴。


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許されざる者


主演のクリント・イーストウッドのほか、相棒役にモーガン・フリーマン(ミリオンダラー・ベイビー観たく
なった)。保安官役にジーン・ハックマンといういぶし銀の俳優たちの織りなす”最高の”ウエスタン・ムービー。

実は、ジーン・ハックマンがちゃんとした役どころを演じている作品を観たのはこれが初めてなのかも。
賞金稼ぎには容赦なく制裁を加える冷酷さと自己顕示欲の強さを持ち合わせるわりに、
大工仕事が下手くそで、雨漏りするなか物書きに自伝を書かせてるシーンが最高にキュート。


ワイオミングのとある町。仲間の顔に傷を負わせたカウボーイの兄弟の処罰に不満を持った娼婦たちは、
持ち寄った所持金と、これからの稼ぎを合わせて二人の首に懸賞金をかけることにした。
それが元で町に無法者の賞金稼ぎが溢れかえるのを嫌った保安官は、最初に訪れた伝説のガンマンを捕え、
見せしめに袋叩きにする。

この保安官こそが悪役、という感じで物語は進行していきますが、やり方こそ暴力的ではあるものの、
町に武器を持ち込ませないための抑止力として、とてもいい仕事をしていると感じてしまい、
逆に主人公であるイーストウッドに感情移入ができなかったというね(苦笑


物語の一番のポイントである”かつて悪事で名を馳せて恐れられ、今は改心して子供たちと慎ましく暮らしていた
男が金と復讐のために再び拳銃を手にする”という部分、個人的には肝心のここの押さえ方が弱く感じ、
死別した奥さんに対しての義理立ても台詞でのみ表現されるので、こじつけっぽいと思いました。
酒に溺れ、人殺しや強盗を働いてきた男がたった10年やそこらで真人間になれるのか?
クズはいくら口では改心したと言っても、根っこは死ぬまでクズだと思うんだけどなあ。
きれいごとばかり抜かしやがって。

なので、最後の酒場への襲撃のシーンの前、それまではやめていた酒をぐいぐい飲み始めるシーンもどこか軽く、
相棒を殺された復讐を果たす場面の空気がうすら寒く感じてしまって、ここからが本番やでぇ!とゾクゾク
させられたのに、肩透かしを食らっちゃった。

これが「夕陽のガンマン」の主人公の面影を残すなら、周りにいた男たちがビビるのも分かるけれど、
早撃ちでもないこの男に対してなぜ銃を抜けないのか理解できなかった。


酒場の店先に晒された、相棒の遺体を埋葬するようにと言い置いて去って行くのも白々しい。
復讐のトリガーとなったものなのだから、担いで馬に乗せて逃げるくらいじゃないとグッと来ない。
むしろ保安官に殺されるのはモーガン・フリーマンではなくイーストウッドで、その遺体を木の下の奥さんの隣に
眠らせるというラストのほうがロマンチックなエンディングだったのでは。

まあ、そこを敢えて”っぽく”しないのがイースウッドなんでしょうけど。


主人公に懸賞金の話を持ち込んだ若造が、最初の殺しに衝撃を受けて悪事から足を洗うにしても、
それは殺した賞金首との間になにかエピソードでもあれば、まあ仕方ないよねこれから真っ当に生きなよと
思いたくなるもんなのですが、殺人の後味の悪さを観ている側と共有させるものがなく、
さっさと帰ってママのおっぱいでも飲んで寝やがれとしか思いませんでした。
ウイスキーの飲み方も麦茶飲んでるみたいでカッコ悪かったなあ。


なんか酷評になってしまいましたが、役者それぞれの存在感というのはとても素晴らしく、
最後まで飽きずに観ることができるのは間違いないです。
だからこそ、ひとつひとつのシーンに対しての感想も率直に書けるというもので。
リメイク版も観たくなりました。



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クリント・イーストウッド、ジーン・ハックマン 他

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