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Tigerland

「永遠の0」の原作を読み進むにつれて感じた主人公・宮部久蔵への印象が、多少の語弊はあったにしても
コリン・ファレル演じるローランド・ボズ二等兵に近いものを感じたので、ちょっと書いてみます。

”タイガーランド”とはベトナム戦争時にあった訓練施設のことなんですが、
志願兵である主人公は、ここで兵士としての技能は優秀だが上官に平然と逆らい、あまつさえ心の折れた
訓練兵の除隊の手助けすら厭わないボズ二等兵に出会います。

この作品を観たのはかなり前で、数年に何回か自分の中で沸き起こるベトナム戦争ブームのさなかに観た映画の
中の1本であるわけですが、どうにも座りの悪い印象がずっと残っていました。
お約束ですが、「フルメタル・ジャケット」と「プラトーン」はバイブルですし、バーンズ軍曹のフィギュア
持ってます。

「地獄の黙示録」は実はまだ1シーンたりとも観てはいないので、このまま純潔を保とうとさえ思っています(ぉ


さておき、この”ある体制に対して反抗し、自身の正義を貫かんとする姿”はどうなんでしょうか。

戦争に対しての是非については置いておくにしても、お国のために命を捧げるのが当たり前の時代にあって、
海軍の航空隊に所属しながら、臆病者と謗られてもなお家族に会うため生き延びることにこだわりつづけた
宮部久蔵。

人格を破壊され”殺人機械”へと変貌させられる訓練所にあって、最後まで人間であろうとしたボズ二等兵。
(ほほえみデブのようにはなりたくないからね!)

その姿が一般的にはカッコイイと思われるのだろうけど、演出的にそういう登場人物なら観客を惹きつけるだろう
という算段で作品作りをしていたら嫌だなあと思いました。

たとえば、”ショーシャンクの空に”のアンディなんかだと、もともと冤罪なだけに周りの囚人とは立ち位置が
違うといえば違うけど、そのぶん”異質”ぶりが見どころでもありました。

誰もがあきらめるような状況や環境の中でも決して諦めずに信念を通す、というのが人々の琴線に触れるからこそ
キャラクター設定としてはオイシイのかもしれませんが、
逆に「もう諦めていたけれど新しく来た”異質”なやつに影響を受けて自由を手に入れようと外へ飛び出した」
”カッコーの巣の上で”のチーフの存在が、マクマーフィーが宮部久蔵やボズ二等兵と同じ立ち位置のの逆手を取って
いて、だからこそあの作品は名作たりえるのかと思っています。


というわけで「永遠の0」は今週観に行くつもりですが、ふいにその登場人物のキャラクター設定の”意義”について
ふと不安になった今日このごろです。



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