FC2ブログ

太閤山ランドのあじさい祭りに行ってきた


いちおう6月30日で終わりとなる今年の太閤山ランドのあじさい祭りは、天候が良すぎたせいか紫陽花の生育があまり良くなく、咲きそろうこともなく会期を終えそうな感じでした。でも、イベント終了以降も紫陽花はそこにあり続けるわけで、あともう一回くらいはと思うんだけれども、7月以降は仕事も忙しくなるので結局は今のうちにとやや慌て気味に足を運ぶのでした。

SDIM4969

この日は午後から雨の予報ということで、濡れた紫陽花の花びらなんて艶めかしくてええやん?と期待してみましたが、まあそんなに何事もうまくいくわけもなく、天から与えられた光の下で粛々とシャッターを切るのでございます。


SDIM4968

最近おぼえたコガネグモの”隠れ帯(かくれおび)”。ほかの個体にはもっと激しいやつもありましたが、そこそこ気持ち悪いので自粛。みなさんも森林で見かけたら怖がらずに観察してみてね、面白いから。


SDIM4972

さておき、紫陽花の写真を撮りに来たんだった。こう集中力が散漫なのはよくないなと思って去年の写真を見返してみたら、去年もなんだかんだと紫陽花そっちのけで蜘蛛の写真撮ってた(苦笑。なあんだ、いつもどおりだったんだ。


SDIM4976

というわけで、カマキリの子供を発見。いつもそんなにゆっくりと歩いたりしないんです。まして、何か見つけてやろうという勢いで目を凝らしているわけでもありません。リラックスしながらぷらぷら歩いているうちにふと何か気配を感じて立ち止まると、目の前に面白い昆虫がいたりするから不思議。写真家の木村伊兵衛も言ってたっけ、

”写真っていうのはねぇ。いい被写体が来たっ、て思ってからカメラ向けたらもう遅いんですよ。その場の空気に自分が溶け込めば、二、三秒前に来るのがわかるんですよ。その二、三秒のあいだに絞りと、シャッタースピード、距離なんかを合わせておくんです。それで撮るんですよ。”

ってね。


SDIM4973

実は最近になって Lightroom にトーンカーブがあるのに気がつきましてね。ああ、こりゃ便利だわと使い始めるようになりました。


SDIM4981

特にシャドウ部をグッと締めるのには重宝しますよね。もともと SIGMA のカメラで撮った写真は質感がめちゃくちゃリアルに写るもんなんですが、そのままだとただそれだけの写真になってしまうところをちょっと味付けをするだけで何か言葉を語りかけてきそうな、そんな空気を纏うようになります。


SDIM4991

70mmマクロのなだらかなボケ味も素敵。


SDIM4987

そして、開放からシャープ(

子供のときからこの辺りの蟻はハンパなくデカイと知っていたけど、大人になってから見てみてもやっぱりデカイわ。これ、カブトムシが小さいのではなくって、蟻が10mmくらいもあるんだってばよ。


SDIM4986

綺麗な巣を張る蜘蛛を見つけると、ついピントを合わせてしまう。いちおうマニュアルフォーカスで撮ってます。


SDIM4994

特に最近好きなのは、葉の上にこぼれた紫陽花の花弁を見つけること。儚い感じが何となく、ね。



スポンサーサイト



ファンタスティック・フォー


4つちがいの末の妹が、もうじき40歳の誕生日を迎えることを不意に思い出し、20年前にきょうだいがみな20代になったときには父親が勧めてくれた個人経営のレストランで食事をしたときの記憶をたぐり寄せ、きょうだいがみな40代になる今年はまた集まりたいなあと思った。ちなみにそのレストランはずいぶん昔につぶれてしまいました。そのあとに居抜きでラーメン屋が3つくらい続いているけど、前を通りがかるたびに店が変わっている。そろそろ気づけよ、と思う。

6畳2間の狭い公団住宅で育ったおれたちは、40年前の当時でも珍しがられ、時にはかっこうのイジメの材料にもなるくらいにきょうだいが多かった。多いといってもたったの4人だぜ?というのがおれの感覚だ。なので、今でもふつうに友人・知人で4人の子供を育てている同年代の人たちを見てもおれはとくに驚かないし、むしろ年の離れた3人きょうだいを育てていることに今は人に驚かれている。

年子の姉と、2つずつ年が下の妹たちとは、当たり前だが小さいころにはよく喧嘩をした。なまじ人数が人数なので、1対3もあれば、2対2もあり、タッグを組む相手もそのときどきで変わることもあったし、「昨日の敵は今日の友」というシチュエーションは日常茶飯事だ。つまるところ、仲が悪かったんじゃないかとふと思ったが、それぞれが大人になって離れて暮らすようになり、ときどき実家に集まって顔を合わせたときの平和な空気を思い返すと、人にはお互いに適度な距離感が必要なんだと学ぶことができた時期だったんだろうな。

ヨウコという名前で4番目の子供ということで、末の妹には「ヨン」という呼び名がついた。毛量が多く、髪が爆発したように広がっているので、きょうだいの中では「ライオン」とも呼ばれていた。あるとき、おれがトイレに立ったときにヨンが後ろをついてきているのに気づかずにドアを勢いよく閉めたら、ヨンの右手親指をはさんでしまい爪が剥がれてしばらくの間指しゃぶりができなくなった。愛用の親指がしゃぶれなくなったので、ヨンは人差し指と中指の二本を愛でるようになったのだが、結局親指が治ってもそのまま日本指をしゃぶり続けた。

子供のころからか罹っているアトピー性皮膚炎と関係があるかどうかは分からないが、今でも特に症状のひどい右手の指二本を見ると当時のことを思い出す。よく病気をしたわりには背は高くて、たまたま立ち寄った商業施設で遠くにデカイ女がいるなあと思っていたら自分の妹だったということもあったよな。

きょうだいの中では誰にも似ず、子供のときの喧嘩でも1対3の1のほうになることが多かった。何年か前に実家で見つかったおばあちゃんや母親の若いころの写真を見ると、逆にヨンのほうが誰よりもおばあちゃんや母親の若いころにそっくりだったことがあった。おれに似て性格の悪い父親が、ヨンに「お前は橋の下で拾ってきた」とからかっているのをとなりで聞いて間に受けててゴメン。

さて、近いうちに4人で集まるのを母親に打診しておこうかな。上の妹のアッコは忙しいだろうから、あいつの予定に合わせる感じで考えておこう。主役はヨンじゃない、きょうだい全員なのがおれたちのルール。


昆虫おじさんの事件簿③


『第8回 シグブラフォトウォーク in 岐阜』 のロケ地のひとつである岐阜公園で、”フォビオン物件”感ありありの苔や石塔をガン無視してまで紫陽花に止まるテントウムシを撮っていたのは、まだ富山では紫陽花の見頃を迎えていなかったからであります。あれから数日経った仕事休みの日に、毎年この時期に行われている太閤山ランドのあじさい祭りへ行ってきました。

SDIM4965

植物をメインに撮りに来たはずなのに、つい横道にそれて動く生き物を目で追ってしまう性(さが)にはどうしても抗えない。


SDIM4953

そして、地元の紫陽花は思っていたほどにまだ咲いてはおらず、今年はどうやら会期終了間際にようやく満開を迎えそうな雰囲気。なので、影絵遊びをしながらブラブラと動く生き物探しを始めることに。


SDIM4946

けして集中して探していたわけでもないのに、カタツムリをよく見かけたような気がします。動かないけど。

聞いた話によると、紫陽花の歯には毒があるので、それを齧ってしまった生き物は死んじゃうので、葉を食べないカタツムリだけがこうしてさも紫陽花とともに生活しているかのように居残っているのだそうだ。


SDIM4927

それでも、紫陽花とカタツムリを絡めると何かしらのストーリーを持ったような写真になるんですよね・・・。


SDIM4939

目を凝らすのに疲れたら、ちょっとだけ顔を上げて影絵遊びをしてみる。この日はその繰り返しだった。


SDIM4943

紫陽花に溶け込むようにたたずんでいたツチイナゴ(たぶん)。


SDIM4940

気づかれないとでも思ったか!


SDIM4915

そして、今回いちばん驚いたのはこのコガネグモの巣の張り方でした。前脚側だけ糸を何重にも手繰っているように見え、初めて見ましたがこれはちょっと面白いぞ。

―別カットでマクロレンズの特性をフルに生かした気持ち悪い写真もありますが、夜寝られなくなるので自粛することにしました。


SDIM4958

この独特な巣の張り方は”隠れ帯(かくれおび)”と呼ぶらしく、このような張り方をするのには諸説あるそうで、近年有力な説のひとつとして紫外線を反射させて獲物をおびき寄せるというものがあります。

何はともあれ、一瞬見て視界がバグったのかと思いました。虫(Bug)だけに(


SDIM4954

気持ちいいくらいに気持ち悪いのは、カシワマイマイの幼虫(おれ調べ)。まあ、蛾の幼虫ですよね。


SDIM4950

足元でガサゴソ音がするので目で追ってみると、カナヘビがコオロギか何かを捕食していました。カナヘビといえば最近まで次男がおばあちゃんちのコンクリ塀の下で見つけたのを数日間飼っていたっけ。『~フォトウォーク』 には連れて行けないのをどうやって説明しようかと直前まで悩んでいたら、カナヘビを捕まえて箱に入れたのが気になっておばあちゃんちに泊まることにしたということで、心おきなく岐阜に向かうことができました。

その後、餌の問題もあって結局逃がすことになったそうですが、やっぱり寂しくて泣いたそうな。ああ、子供ってなんて純粋でかわいいんだろう。おれも、小学校低学年のころは向かいの家の石垣に棲んでいたカナヘビを捕まえるのに躍起になっていたなあ。


SDIM4963

そんなこんなで、紫陽花をちょっぴりだけ味わって、帰路に就きました。


SDIM4920

この公園の紫陽花といえば、白い紫陽花がとても綺麗に咲くはずなのに、今年はなんだか少なかったような気がするな。あじさい祭りは今月いっぱいで終わるけれども、7月になっても様子だけ見に来ようかな。それでももし見頃を過ぎていても、こうして動く生き物に目を凝らす楽しみもあるわけです。




第8回 シグブラフォトウォーク in 岐阜に行ってきた話


写真家の三井公一氏と8人の仲間たちといっしょに 『第8回 シグブラフォトウォーク in 岐阜』 に行ってきました。あいにくの曇り空でしたが、撮影終了後の講評の時間までには雨も降らずに天候が持ってくれたのが本当に良かったです。それと、主催の SIGMA さんのご担当の方々のお世辞でも誇張でもないパーフェクトなスケジュール運営にあらためて感謝の気持ちを表したいと思います。

そして、同じ場所と時間を共有することができた8人のカメラ仲間の皆さん、本当にありがとうございました。



というわけで、集合場所を離れてバスに乗り、鵜飼で有名な長良川周辺の川原町にて最初のフォトウォークを始めます。これまでも何度か長良川沿いには来たことがあるのですが、地元の川と違って水が流れているのかどうか分からないくらいに穏やかに流れるこの長良川はいつ見に来ても不思議な感覚を憶えます。


SDIM4782

鵜飼は夜のイベントなので、今回はスルー。ていうかおれはカメラ以上に暗所が苦手なので、夜のイベントは布団の中の運動会以外はまったく興味なし(ぉ


SDIM4780

こちらが三井公一先生。この日のお召し物は今回初披露のオリジナルTシャツだそうで、胸のロゴはまさかの ”FOVEONBUKKEN - フォビオン物件” (笑。いやー、これ欲しいよね。


SDIM4779

さて、少しの間の自由行動時間をもらい、周辺の撮影がスタートとなりました。やっぱり観光地に来たなら顔ハメ看板だよね!これだけでもうどこに行ってきたか丸わかりのやつを撮っておかないと遠征の気分も乗ってこないしね(このあと看板に顔を突っ込んだ写真を foxfoto さんに撮ってもらいました)。


SDIM4765

この川原町というのはどこかに似ていると思ったら、道幅が広くて歩きやすいこと以外は高岡市の金屋町にそっくりなんだよね。これはちょっと撮り慣れた感じだけどまあいいか。それに、今回は同じ場所を撮りに来ている仲間がいるから、できるだけ被写体が被らないようにしないとなんか悔しいもんね。人と違った視点を持てるかどうか、それが問題だ。


SDIM4766

何でもないようなものを特別なものに見られるような目を持つのが大事。誰でも生まれたばかりのころは何を見てもそれが初めてだっただろう、それをもう一度思い出すんだ。


SDIM4773

突如現るハーレー軍団。ほかの乗り物でもそうだけど、なぜ人は同じバイクやクルマを持つ人同士で集まるんだろう―なんて思いながら後ろを振り返ったら、おれと同じカメラ持ってる人が何人もいてビビったわ(ぉ。そうか、おれはいつも一人ぼっちで写真を撮っていたけれど、一人ぼっちじゃないってこういうことなのか。


SDIM4776

それにしても、バイクというのはどう切り取っても画になるぶん、個性を出すには逆にそこが難しいと思った。


SDIM4777

レンタサイクル・・・かと思いきや、これっていったいどうやって漕ぐんだろう?




そして、川原町のお次はカメラ片手にそぞろ歩いて岐阜公園へ移動します。岐阜公園ではロープウェー組と園内散策組とに分かれて、しばしフリータイム。おれは富山ではまだ見頃にはちょっと早い紫陽花を撮るために、園内の散策を選びました。ついでに近くに岐阜大仏のある正法寺があるということで無茶を承知で大仏殿で写真を撮ってみました。お寺さんなのに鳥居があったりして何だかよく分からなくなったまま、やっぱり無茶だったねと納得をして公園に戻ってくる途中、地場猫というべきか園内で暮らしているニャンコに遭遇。


SDIM4801

そんなニャンコにちょっかいを出す三井公一先生の姿を見ながら、えーと今回のフォトウォークには岩合光昭さんは来てなかったよなとちょっとだけ思った。でも口には出さなかった(


SDIM4810

ブラブラと園内を歩いているときに見つけたキムネクマバチの雄。しかしもうだいぶ弱っている様子だったので、これだけの距離で撮影することができてしまいました。レンズはもちろん 70mm マクロ。


SDIM4829

紫陽花とテントウムシ―これはダンダラテントウですね。おれは植物を撮るとき、必ず他の生き物もセットで撮るようにしています。それが自然の風景の一部だと思うし、人工物を撮ることについ誘導されがちな ”フォビオン物件” へのおれなりのテーゼでもある。なので、講評ではこの一枚を選びました。パキパキっとした写真が好まれることの多い SIGMA のカメラですが、そこを敢えて一見どのカメラでも撮れそうな写真を撮ってみる。でも、この紫陽花のピントが合っている箇所の解像感はどのカメラでも得られるものじゃないはず。




ランチのあとは、ふたたびバスに乗って柳ヶ瀬商店街へ。柳ヶ瀬といえば 『柳ヶ瀬ブルース』 ということで美川憲一さんを思い出すところでしたが、歌碑は見つからないままでした。


SDIM4843

富山とは一味違う豪著なアーケードの装飾。しかし、この岐阜駅前の商店街も今やシャッターが下りたままの店が多いシャッター街と呼んでも過言ではなさそう。そしてこの日のフォトウォークのメインはこの変わりゆく街の風景そのものなわけですが、どうも地元の中心街と雰囲気が似ているので、なんだかちょっと切ない気持ちになったのは内緒(苦笑。


SDIM4835

再開発で建物が壊されたそのあとにはきっと、人口が減っているのに誰が住むんだろうって規模のタワーマンションが建ったりとか、地元の有力銀行が乗っかって建てた公共施設が生えるんだろうな・・・。


SDIM4837

しかしどこか懐かしさを憶えるのは、いちど”街が死んだ”のを見たことがあるからだろうと思う。気分はまるで腐海に沈んだ村を一瞥して去るユパ様のようだ。ちなみにユパ・ミラルダはおれと同年代です(ぉ


SDIM4836

こういうのは得てして誰かの遺品でもあるかもしれないと気づいて、少し寂しくなった。ふつうに観光に来ていたなら、1・2枚は買ってたかもな。実母が小柳ルミ子の 『瀬戸の花嫁』 のレコードを持っていたはずだけれど、あれは今どこにあるんだっけ・・・。20数年前に亡くなった祖父の家にあったステレオといっしょに処分してしまったのかもしれない。


SDIM4838

これもある意味”フォビオン物件”かもね。高島屋の非常階段の外側にいたメタリックなリスたち。金属の質感がヤバい(語彙力)。しかもそんなに絞っていません。これでも F2 ですよ F2。


SDIM4850

もう営業しているかも怪しいレストランの食品サンプル。たぶんきっと郡上八幡で作られたやつかな(適当)。撮った写真を現像したときに音楽バンドの置物に気づいた。もしもその場で気づいていたなら、もっと近づいて撮ったのにと少し後悔。


SDIM4861

商店街を離れて、岐阜駅へと歩いて戻る途中の公園近くで見つけた足形。サッカー選手には疎いのでさっぱり分からなかった。ブラジル出身の名選手のようだけど、なぜその足形がこんなところにあるんだろ?


SDIM4863

歩道橋の階段の落書き。言われなくても分かってる。おれたちは今”フォビオン物件”を探すクエストの真っ最中なんだぜ。




帰ってから調べてみるまで知らなかったんですが、岐阜駅前のひときわ寂れたアーケード街って『繊維問屋街』 って言うのね。ここはもうほとんどのお店が廃業しているそうで、今もまだがんばっているお店の方には失礼だとは思うけど廃墟マニアにはたまらないエリアらしいです。しかも場所が岐阜駅の真正面だってんだからまるで新幹線開業前の富山駅前かと思ったわ。


SDIM4864

”〇〇連合”と聞くとつい特攻服を着ている人たちを想像してしまう(暴走族は富山発症発祥)。


SDIM4868

この向かいのお店はまだ営業中で、廃業した店舗をショーウインドウ代わりにしているようだ。おれたちと同じように物珍しさから写真を撮りにだけ来る人が絶えないのだろう、お店の人の視線が痛い。


SDIM4869

一等地のはずなのに、こんな風景がまだ残っているということは再開発にかかるお金もまだ目途が付いていないのかな。同時にここが雪の降らない地域なんだと思った。雪なんか降ったら誰も雪下ろしなんてしないだろうし、アーケードの屋根なんて雪の重さで壊れちゃうだろう。そんな風景を過去にも見たことがある。


SDIM4871

ぐちゃぐちゃになった電話線。おれも今ここにいることが過去なのか現在なのか、頭がぐちゃぐちゃに混乱してきた。


SDIM4872

三井公一先生は言った。 「まるでディストピアでしょ」 と。たしかにそうだ。人が生きている気配だけを残したまま人そのものの姿が消えてしまった街。おれはいつも平日の昼間しか外に出ないからこういうものだと思っていたけれど、この日は土曜日だったんだ。土曜日なのに街に人がいない―。旅行に行ったりしたときによくその土地の街並みや家を見ては ”ここはおれだけが存在しない場所なんだ” と心が押しつぶされそうになることがあったりするけど、ここはもう人の生活というものが存在を失いつつある場所―。

ここに一人ぼっちで来なくて良かった。



そんな感じで撮影を終えたのち、三井公一先生による講評の時間となりました。雨の予報だった天候もこの時間までなんとかギリギリ降らずにいたのは何かの奇跡かと言わんばかりに、室内に入ったとたんに土砂降りに(!)。岐阜に向かう直前まで降水確率よりもその雨量を気にしていたおれとしては、もう笑うしかなかったですね。


SDIM4859

今回撮った中で3枚を自分でセレクトし、プロジェクターで投影しながら皆の前でコメントをするというのはなかなか緊張しましたし、ふだん人に写真を見てもらって感想を聞かせてもらえる機会なんてないものなので、セレクトにもちょっと悩みました。フォビオンの虜になった人が大多数の中で ”いかにも” な写真だと当たり前過ぎてつまらないし、上のような写真ばかりだと大喜利大会になっちゃうしどっちにウェイトを置こうか判断が難しかったですねー。で、結局は普通にふだんよく使っているレンズの特長を生かした写真を選んで出したわけですが、今思えばそんなことじゅうぶんに分かり切っている仲間に囲まれているわけだから、ここはためらわずに濃い写真を講評に出せば良かったなあと思いました。

さて、次はどこでシグブラフォトウォークが開催されるのか分かりませんが、もしも自分が行ける範囲の距離の場所であればまた参加できたらいいなと思いますし、逆に実現するかどうかは別として自分の住む街へ誘致しちゃおうかなとも考えています。公共交通機関での移動がラクで詫び錆びのある建物や風景のあるところといえばどこがいいだろう。

富山駅に集合して環水公園~稲荷公園へと移動して、富山地鉄に乗って古い駅舎を撮ったりしながら五百石駅まで行って・・・とかなら5時間の撮影時間でなんとかまとめられるかな。


SDIM0077

それともちょっと足を延ばして岩峅寺まで行って鉄橋を撮って戻ってくる・・・いやいやそういえばこの鉄橋、去年塗り替えられて綺麗になっちゃったんだった。保全のためには必要なことだけれど、写真的にはちょっと惜しい(苦笑。あと、食事のできる場所を探すのがいちばん苦労しそう、そこが悩みどころ。

以上、これからのことも考えて前に進みたくなる有意義な時間でした。



The Talos Principle(Steam版)


リリースが2014年12月ということで今さらジローなわけですが、PC版 『The Talos Principle』 を購入してみました。ジャンル的にはパズルゲームだと思います。

Talos_Wallpaper08

”Principle” は 『原理』 と訳されるので、タイトルを直訳すれば 『タロスの原理』 となり、なんだか哲学っぽい香りがしますねえ・・・。ちなみにトップバレエダンサーの称号である 『プリンシパル』 の綴りは ”Principal” なのでまったく関係がありませんでした。またひとつ賢くなっちゃった。


Nexus_0000

さて、このゲームはいわゆる”ゼルダ”や”ICO”といったタイトルの謎解き部分に特化した感じの内容で、プレイヤーは何の説明もなく広大なマップに放り出され、(数も用途も)限られた道具を駆使して”印章”というアイテムを回収し、次のステージへのドアを開いていきます。序盤ではジャマーという測量器にも似た道具でゲートのバリアを解除したりとか、浮遊するセキュリティ・ロボット(しかも自爆する)やマシンガンを一時的に無効化しながら進んでいくわけですが、これがまあ気持ち良いくらいに頭の体操になりますね。しかもそのジャマーの数はマップごとに数が決まっているし、本来ならセキュリティ・ロボットたちと同数のジャマーがあれば何の問題もないのですが、そこはさすがパズルゲームならではの数の制限でグイグイと右脳を揉んできますねー。

たとえば、ゲートを間に挟んでセキュリティ・ロボット1台、マシンガンが1台という条件の中でジャマーひとつで挑む場合、一度に無効化できるのはこのうちのひとつしかありません。ロボットを止めてもゲートのバリアはくぐれない上にマシンガンに狙撃されてしまいます。でも、ゲートのバリアを解除してロボットを動かすと、マシンガンと相撃ちを始めて両方とも壊れてしまいます。こうなればもうプレイヤーの移動を妨げるものは何もありません。この仕組みが分かったときには思わずガッツポーズしちゃいましたね。

オートセーブ対応なので、時間を見つけては謎解きを進めているのですが、そもそもこのゲームとの出会いは 『風の旅ビト』 (これも名作)がPC版でまさかのリリースと聞いて早とちりしてその場の勢いでSteamのウォレットにチャージしたら、なんとまさかのEpic Games版だったというオチで、いまさらEpic Gamesのアカウント作るのも面倒くさいし、早期ダウンロード割引はもったいないけれどいつかまた気が向いたらと思ってあきらめ、浮いたチャージ分の1,000円で買えるSteam版のゲームが何かないか探したときにこの 『The Talos Principle』 を見つけたわけです。

子供のころに、プレイヤーキャラクターのようなロボットの造形を夢想したことがあったし、レビューでも似たもの同士と取り上げられる”ポータル”というゲームは個人的に不完全燃焼のままだったので、これは良縁と思って購入を決めました。そんなきっかけでプレイしはじめたゲームですが、天気が悪くて写真を撮りに行きたくないようなときの暇つぶしに持ってこいだと思いました。



昆虫おじさんの事件簿②


ここ数日雨の日が続いたので、そろそろ紫陽花も咲くころかなと思っていつもの中島北公園近くの運河沿いの散策路まで来てみました。いつもこうしてひとりで写真散歩をするときには、目当ての花を眺めるのもそうですがそれとともに生活をしている昆虫を見つけるのが楽しみだったりします。

SDIM4698

んで今回はこれ、アリです。やっぱり小さい生き物ってピント合わせが難しいからね、かえってムキになっちゃうもんね。アブラムシなんか上等だと思うのよ、かかってこいやー。ていうか・・・いや待て、アリなのでしょうか。

えっ、アリじゃないの?

シャッターを切って視線を外した直後、このアリのような昆虫はまるでクモのように白い糸を吐きながら葉の下へと降りていきました( ゚д゚)ポカーン

そうです、この虫はアリではなくアリに擬態した 「アリグモ」 という昆虫でした。アリは身体は小さいけれども比較的好戦的ということで、他の昆虫からは 「アイツらやべーから関わり合いにならねーほうがいいぜ」 的なポジションらしく、その御威光を借りて生き延びているのがこのアリグモだそうです(おれ調べ。違っててもおれ知らね)。

いやーまだまだ見たこともない虫がまだまだたくさんいるんだねー。


SDIM4697

さておき紫陽花。まだまだ見頃ではありませんでしたが、ガクアジサイは鑑賞を楽しめるくらいにはなっていました。例年より早いような気もしなくもないですが、昨年もだいたい今の時季だったようです。


SDIM4713

しかし、紫陽花という花は本当に面白い。少し見る角度を変えるだけでいろんな表情を見せてくれる。それも、晴れた日よりも曇り空のほうが少し陰があって印象に残る画になるような気がする。「印象に残る」 と書いたけれど、それが今まででいちばん難しいことだと最近思うようになった。ついつい記録写真的にまるで報道写真のような写真を撮りがちな自分に、少しでも個性が残せたらと思うのだが、その色がまだ見つからずにいる。


蒲田 初音鮨物語/本田雅一


『これからスマートフォンが起こすこと。』(2011年06月)や、『iCloudとクラウドメディアの夜明け』(2011年8月)といった著書もあるテクノロジー系ジャーナリストの本田雅一氏が、とある寿司屋が舞台のノンフィクション小説を書いたと聞いて手にした本書、”感想文”を書くことを前提として読むのをどうしても避けたかったので、もともと読むのが遅いほうなのにさらに時間をかけて読むことになりました。気が付けば本の発売から半年近く経ち、本書の内容をきっかけに独自取材・制作された映像が、人気テレビ番組 『逆転人生』 (司会は山里亮太!)で放送されることが発表される直前になってようやく読了。寿司だけにネタばれはごめんだぜ・・・。
断っておきますが、けっして難しい内容だったからではありません。テクノロジー系ジャーナリストが何故ノンフィクション小説を書きたくなったのか、その意図を汲み取らないと本書の在り方を理解はできないだろうと思い、時間をかけて咀嚼したかったからです。

つまるところ、顧客のニーズに応じてサービスを変えていくことで自らの価値を創造し高めていくその境地に達した初音鮨の四代目、中治勝氏の生き方に本田氏はきっと共感をおぼえたのでしょう。第七章の冒頭に書かれるシンガポール華僑の家族とのエピソードから始まる中治勝氏のとある”変化”についての記述は本書の白眉だろうと思います。

表紙をめくり、最初に目に飛び込んで来るのはツケ場に立つ中治夫妻の屈託のない笑顔。気難しい性格というイメージの強い寿司屋の大将の中にあってなぜ中治勝氏の表情が柔和なのか、それは”最高の鮨”と”最高の舞台”を大病を乗り越えた”最高の家族”とともに手にすることができたからだと、エピローグを読んだときにそう思わずにはいられませんでした。

ただ、本書はそれだけでは終わりません。こうしたちょっとニッチな成功体験をもっとメジャーなものに置き換えて巻末に添えています。おれがこの本を買ったのはリアル書店ではなく、Amazon でした(発売日から遅れて届く”konozama”を食らったけど)。その Amazon はといえばもともとは書籍通販サイトが出自でした。それが今や総合的なネット通販サイトになり得たのもやはり顧客のニーズに応じて利便性を追求したから描くことのできた形なのであり、これからもそうあり続けるはず。巻末付録まで読ませて腹落ちさせようなんてなかなかニクイなあと思いながら、いつか初音鮨で・・・と、嫁が食卓に並べた小皿に乗る鰤の切り身をいただくのでありました。


蒲田という土地には少しだけ縁がありまして、2013年2月1日より開催された 『CP+2013』 に行ったときに前日入りして泊まった宿が 『スーパーホテル 東京・JR蒲田西口』 でした。せっかく都会に行くのにずっとハコの中じゃつまんねえべと思い、前日の1月31日は友人と東京観光をすることにしたので、東京からも横浜からもアクセスしやすい場所を探したら蒲田になりました。スーパーホテル系列は過去にも利用したことがあるため勝手も分かっているという理由で選んだという。

蒲田駅を下りたとき、駅メロが噂通りに 「蒲田行進曲」 が流れたときは一人で笑っちゃった。あの映画、好きなんだよね。風間杜夫も平田満も松坂慶子もいっぺんに好きな役者になっちゃった。映画公開時は小学生だったけれど、”コレがコレで”はソッコーで覚えました。今でも長い階段を見ると”銀ちゃん、かっこいい・・・”と言いたくなります。

さて、その 『スーパーホテル 東京・JR蒲田西口』 の場所をふと思い立って調べてみると、なんと初音鮨さんからまさかの目と鼻の先(笑。



2013年といえば、初音鮨が改装をして豪奢な洋館仕立てにしたという時期と重なります。もしかしたら、窓の外から建物も一部でも見えてたのかなあと思いました。



B ・ BLUE


7歳になりました。

IMG_0420-2

おかげさまですくすくと成長して、今年の春から小学校1年生になり、週一で以前長男が習っていた水泳教室にも通っています。何かをするときは全身全霊で楽しんでいるような、そんな姿を見せてくれるのでとても微笑ましく思い、写真では上の前歯がまだ残っていますが、今は2本とも永久歯へと選手交代をするために抜けてしまっています。なので、今の時期というのは子供にとって通過点のほんの始まりなんだろうなと思う反面、長男のときのようにその成長の早さにだんだんこちらの心が追い付いていかなくなっていく怖さをほのかに感じながら過ごしています。

それがどんな気持ちかと例えるならば、2011年放送のTVドラマ 『マルモのおきて』 で共演した阿部サダヲの身長を鈴木福くんが追い越したことがにわかに信じがたくなるような、そんな気持ちに似ています。芦田愛菜さんなんてもうね、筆舌に尽くしがたくないですか(


閑話休題―

通過点といえば、たしかおれも経験があったような記憶があるのですが、次男が生活の変化や学校での人間関係に慣れていないこともあってか突然登校拒否めいたことを言い出し、担任の先生に相談に行くことがありました。保育園ならば保育士の先生方の優しいまなざしに包まれながらの牧歌的な暮らしだったものが、急にかかわる人の数が増え、より精度の高い団体行動を求められるとなればときには戸惑うこともあったんでしょう、珍しく泣きました。

ちなみに、長男も娘にもそんなことが一切なかっただけに、久しぶりに子育てで戸惑うことに(苦笑。

おれのときは、どうだったっけな。どこかで悟って開き直ったのかもしれないし、この日帰ってきたときのケロッとして何ともなかった顔そのもののように、何ともなかったことで終わったのだと思う。ありがたいことに、同じような経験を持つ6年生の子が登校班の班長をやっていて、その子のママがうちの嫁から相談を受けてとても親身になって行動してくださいました。

その6年生の子も、低学年だったころには学校に行くのを嫌がってよく車で送ってもらっていたんだよなあ。それを横目で見ながら、
甘やかしちゃってんなあと思っていたんですが、いやはやまさか自分たちがそのママさんの経験値に救われるとは・・・。

そんな感じで少しざわつき気味の日々ですが、いつかこんなことも笑いあえるような、いやそんなことあったっけなんて思い出しもしないようになるくらい、体の奥底に染み込んで人格形成の糧になればいいなと思っています。





山王まつりの獅子舞特別奉納を観に行ってきた話


おれの経済力では子供に海外での体験をさせてやることはきっとできないけれど、日本という国の文化を深掘りするのならできるはず―。こう見えてもいろいろ考えてんすよ。

子供のころというのは世の中のいろんなことが初めて見るものだし、そのたくさんの初めてのどれが子供自身の運命を決めるスイッチになるかは分からないけど、いつか自分の将来を決めるときにはその選択の幅が広がっていればいいなと思う。

IMG_0284

5月3日に高岡駅前で行われた 『獅子舞大競演会』 に次男を連れて行って目の前で踊る獅子舞を見せたら、文字通り飛躍的に描く絵の表現力が変わりましてね。この写真のではないけれど、百足獅子舞の胴幕に入っている人たちの衣装まで細かく描いてたこともありました。どっかいっちゃったけど。


IMG_0391

というわけで、今回は期間中にうまく休みが取れたので富山がいちばんアツくなる日、 『富山山王まつり』 の還幸祭・獅子舞特別奉納を観に日枝神社まで行ってきました。いわゆる縁日の遊び的なものは先月の岩瀬の曳山祭りで堪能してあるので、今回は様々な誘惑を跳ねのけつつ獅子舞にのみ焦点を合わせたぞ。

それにしても人が多いこと多いこと。子供がらみでなければ絶対に来ないわこんなところ(苦笑。今年1年で見る以上の数の人間を見てしまいました、もうお腹いっぱい。


IMG_0396

駐車場の確保のために早めに現場に着いてしまったので、空いた小腹をりんご飴(前歯が抜けそうだから小さいのにした)とたこ焼き(貴重な4個を地べたに落とした)で埋めつつ時間を待ちます。ところで、子供ってなんで5分おきに”あと何分?”って訊くんだろう。


IMG_0399

今年の特別奉納は、高岡の獅子舞大競演会では時間の都合で観れなかった 『大塚獅子舞保存会』(富山市)のでした。動画を撮る気満々で DSC-RX100M2 に一脚を着けて来たので、静止画は撮ってません。演技は2回行われ、1回目を観終わったあとに慣れない動画撮影の反省をしつつ帰ろうとしたところ、次男がまさかの ”もう一回観たい” と言い出したので、引き続き現場にとどまることに。おらもうケツ痛えよ。


IMG_0403

2回目ともなると大体分かってくるものですが、まあなんかいろいろと欲が出てきますよね。これ以上機材を大げさにしたくはないけれど、せめて4K画質くらいは今のご時世必要なんだなあと実感。さて、どうしたもんだろ。

獅子頭に頭を噛んでもらうやつは1回目のときで懲りた(大勢の人が殺到して潰されそうになった)ので、誰もが存在を忘れかけていた天狗をつかまえて記念撮影をしました。少しくらい笑ってやれよ(苦笑。


IMG_0405

動画の編集がまだちゃんとしたものになっていないので、今回はここまでですが、帰って来てからのお絵描きでまたもやひとつレベルを上げた次男なのであった。

次は7月28日の新湊の花火大会か―。


獅子舞を辿る旅はまだまだ続くのであった。





富山市ファミリーパークに行ってきた


同じ団地で小学6年生の子供を持つ方から、お下がりのチャリンコをもらっちゃった次男が暇さえあれば外に出たがるので、いちいち付き添うのも面倒(小学1年生は自転車で公道に出たらアウト、それがルールらしい)なので、ちょっと放牧しに動物園に連れて行くことにしました。

SDIM4633

というわけで、富山市ファミリーパークでございます。このアメリカバイソンの本物のほうはわりと荒れた感じの区画にぶっとい鉄の柵で囲われて暮らしているので、いざ写真を撮るとなると身体全体はまず無理っすとだけ言っておきます。でも、次男がなぜか好きなんだよねー、アメリカバイソンを。毎回来るたびに道に迷いながら会いに行きますけど。


SDIM4635

着いてしばらくしないうちにキリンの餌やりタイムになったので、偶然近くにいたついでに列の先頭に並んでキリンの野郎にハッパ食らわしといたわ。けっこう楽しかったし、手の甲に鼻息が当たって面白かった。


SDIM4638

オウムです。こういう鮮やかな色の生き物こそ SIGMA のカメラで撮れば格段に映えると思うの。ちなみにフラミンゴはピントが合ってなくてボケボケだったから消した。


SDIM4639

ヤギが紙を食べるだなんて話、いつから言われ始めたんだろうと思わずにはいらないほどに、何頭ものヤギが同じ繊維質であろう樹木を貪っていた。


SDIM4643

品種は忘れましたが、鶏舎も次男のお気に入りスポット。なぜかと言うとときどき舎内に鶏卵が落ちているからだそうで。このあとのバードハウスにあるダチョウの卵の模型(ずっしり重い)を触りに行くのもいつものコース。


SDIM4649

なるべくお金を使わないようにと水筒を持って来ていたのに、結局かき氷を食うあるある。世の中は子供や人の顔の写真を撮るときに瞳や睫毛にピントを合わせたがるようですが、おれはこのときのように少し汗を含んだ耳のまわりの髪の毛にピントを合わせたくなる。いつだったか、”子供の汗かいてるもみあげを見たら泣きたくなるんです”って言ってた人がいたんだけれど、おれもまったく同意で、子供の一生懸命さはもみあげに出ると思う。そんなに睫毛にピント合わせをしたかったら、デッキブラシで練習でもしとけってんだ。


SDIM4652

そんな動物園で、マダラガガンボの交尾を見つけてしまう自分が怖い。最初はナナフシかなんかだと思ったのよ、なんか長いし。


SDIM4655

有料エリアを出てアスレチックで遊ぶ次男をほったらかしにしてまで撮った蜘蛛の腹。何度も何度も風が吹いて、撮るのにずいぶん苦労した。結局、何て名前の蜘蛛かは分からなかった。写真では分かりにくいが、脚の模様からジョロウグモの雄などではなさそうだ。


SDIM4660

あからさまに大きな赤いものが飛んでいるなと思ったら、カメノコテントウでした。おおむね普通のテントウムシの倍はあろうかというサイズなので、ちょっとビックリしますよね。警戒モードだったので動きが早く、撮るのに苦労しました。


SDIM4662

なので、捕まえたい気持ち一心の子供に手伝ってもらったわけですが、お分かりいただけただろうか―このサイズ感を。


SDIM4659

というわけで、今回もじゅうぶんに堪能できました。気候が良くなったからでしょうね、小さな生き物をずいぶん見かけるようになってきました。それが目当てだったわけではないけれど、生き物たちの姿を見るとなぜかワクワクしてきます。


Harukist


昨年の12月に 『巨大なラジオ・泳ぐ人/ジョン・チーバー』 (ジョン・チーヴァーの短編集を村上春樹が翻訳したもの)を読んだとき(まだ読み終えていないけれど)にふと思い出した、”10代の後半にはよく理解もしないのに何がしかの作品を読んでいた” 訳書を思い出すことができました。

DSC04635

『偉大なるデスリフ/C.D.B.ブライアン』(1987年刊行―オリジナルは1970年の作品)でございます。単行本は絶版されてひさしく、当然ながら古書で入手しました。これこれ、この想定だったんだよな―と分かるのはきっとおれだけかもしれない。


DSC04636

この作品― 『華麗なるギャツビィ』 のオマージュ作品―への世間の評価はまあ、そんな高くもないのかな。でも、そんなことはどうでもいいし、読んでみて面白ければいいのだ。とにかく、おれが古い記憶をたどってまで固執したということは、きっと読んでたときの印象が悪くなかったんだろう。


DSC04637

あとがきを先に読む派なのですが、この文章に思わず噴き出した。どこかで読んだ ”「全ての小説が文学史に残る超一流の小説である必要はないのだ」” という訳者のコメントを思い出した。ところで、ギャツビーのほうは読む気はさらさらない。


DSC04638

もう一冊、こちらは短編集です。海外で発売された短編集と同じ掲載順で編集されたという、ちょっとカッコつけた仕掛けを孕んだ本。ただし、内容は日本語です(ぉ。

この 『象の消滅』 が村上春樹の海外での短編作品集として編纂されることになったきっかけというのが、本書にも収録されている短編 『TVピープル』 が雑誌 『ニューヨーカー』 に掲載されたことからだそうで、『TVピープル』といえばおれが村上春樹の短編作品にハマった最初の作品なので、このエピソードを知ったとこはちょっとうれしかったな。


DSC04639

さて、本書のオープニングを飾るのは、『ねじまき鳥と火曜日の女たち』。冒頭からスパゲティーを茹でたり茹でなかったりしてるやつです。初めて読んだので、「うわ、ネタじゃなくて本当にスパゲティー茹でるんだ」 と思ってしまいました。そういう意味でも村上春樹作品の入門編として最適なのかもしれません。

最後に、おれがこの作家と同じ苗字になったのはただの偶然だし、子供に同じ名前を付けたのも偶然だったわけですが(そう言うとたいてい本当?って訊かれる。やれやれ・・・)、自分がいくら有名になったからといってテレビに出たりもせず、ずっと作家の立ち位置のまんま、なんなら熱狂的なファンにすら困惑しているし、ノー●ル文学賞なんか望んでもなさそうなところには敬服しますね。いつかまたどこかでジャズ喫茶をやることがあったなら、ぜひ行って店の隅っこの席で無になりたい。



アクセス
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
サイト内検索
リンク
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

QRコード
QR